大谷翔平から学ぶべきもの

What we should learn from Shohei Otani

大谷翔平選手は、この間、遂に3度目のMVPを受賞しました。地元の岩手県では新聞社が号外を出して祝福したと、テレビに出ていました。彼は世界の野球界を代表する超一流の選手として、世界中の注目を集めています。

今年は投打ではなく「投と走」で、一流の成果を上げる彼の姿は、多くの人に感動を与えています。

それだけでなく、大谷選手は人生の中でどう成功をつかむかという重要なヒントを、私たちに与えてくれていると思います。なぜなら彼の成功の背後には、目標設定の工夫や一流の知識を取り入れる努力があるからです。

Behind his success lies the ingenuity of setting goals and the effort to incorporate top-level knowledge.

今日は、大谷選手が用いた「希望達成シート」や、中村天風の哲学を例に、彼から学べることを考えてみたいと思います。

1. 希望達成シートに見る具体性

大谷選手が高校時代に作成した「希望達成シート」は、目標達成の手法として注目を集めています。別名、曼荼羅(まんだら)チャートのことはご存じのことと思います。このシートは、3×3の合計9マスを作り、さらにその外側に9×9の81マスを作ります。

最も中心のマスに「自分の夢」を書き、その周りに必要な行動や、達成するための要素を細かく分けて記入する仕組みになっています。

たとえば、翔平さんの高校時代の夢は、「ドラフト1位8球団から指名」でした。その目標を実現するために、「球速を上げる」とか「運」という項目がありました。

運の中には「本を読む」とか「ゴミを拾う」といった具体的な行動が書かれていました。このごみを拾うという項目は世界でも注目を浴びたようです。

この方法が優れているのは、夢を現実に引き寄せるための明確な道筋を可視化できる点です。

The excellence of this method is that it can visualize a clear path to bring dreams to reality.

また、達成のための行動を一つひとつ確認しやすいため、日々の努力が積み重ねやすいと言われます。

私たちも仕事や生活の中でこの方法を取り入れることで、漠然とした夢を具体的な行動に変えることができます。

2. 中村天風に学んだポジティブ思考

大谷選手は、哲学者・中村天風の著作を愛読しています。私が最も驚いたのは、高校生の翔平さんが既に中村天風の本を読んでいたということです。

中村天風は、日本初のヨーガ行者であり、人生を前向きに生きるための独自の哲学を確立した人です。

私も哲学とか、禅に興味があり、彼の本を読みましたが、私の場合は30代40代になってからです。彼の教えの中で特に有名なのが、「積極的思考」です。

これは、心を積極的な状態に保つことで、行動や人生全体を良い方向に導く考え方です。

This is the way of thinking that leads actions and life in a good direction by keeping the mind in a positive state.

このような本をすでに高校生の時に読んでいるなんて、すごいと思いませんか。

先に述べた曼荼羅(まんだら)チャートの項目に、大谷選手はメンタルという項目を作っており、その中に、「一喜一憂しない」、「頭は冷静 心は熱く」と書いています。

大谷選手は、この積極的思考を常に実践し、試合中の緊張や不安をコントロールしているように見えます。

例えば、この間の試合で、2敗してもう後がない状況になったとき、「もう負けられませんね」と、記者から問われて、「いいえ、あと2戦勝てばいいだけです」と翔平は答えています。

この考えは、まさに中村天風の積極的な発想が、身についている現れだなと感じました。

私たちもこの考え方を日常生活に取り入れることで、困難な状況を乗り越える力を養うことができると思います。

3. 一流の情報を選び取る力

大谷選手のもう一つの特徴は、情報の選び方です。中村天風の哲学だけでなく、彼はスポーツ心理学や栄養学など、パフォーマンス向上につながる知識を積極的に取り入れています。

これらの知識は、彼のプレーだけでなく、自己管理や体調維持にも生かされています。

例えば、体のコンディションを最高の状態に保つために食事内容を徹底的に見直し、科学的根拠に基づいたトレーニングを行っています。

大谷選手が盗塁に必要な走力を鍛えるため、太いゴムひもを腰に巻き付けてダッシュを繰り返す様子を、皆さんもテレビでご覧になっていることと思います。すごいですよね。

私たちも、自分にとって本当に役立つ知識を選び、そして吸収し、それを日々の生活に応用することが大切と思います。

I think it is important for us to choose and absorb knowledge that is truly beneficial to us and apply it to our daily lives.

特に、仕事や人間関係で成果を上げるには、ただがむしゃらに努力するのではなく、一流の本物の情報を基にした、効率的なアプローチが求められます。

突然のことで恐縮ですが、私が、中村天風著「運命を拓く」を読んだ時の、読書メモの一端をご紹介します。

著書からの引用文――「現在を生きがいのあるものにするには、心にほどこす技術、いわゆる想像力を応用して、自分の念願、宿願をはっきりと心に描くことを、絶え間なくやる技術に完全に熟達しなさい。――

感想――自分の念願をはっきりと心に描く、イメージ力を鍛えることが大切ということか!

3度目のMVP受賞を報道した新聞記事の中に花巻東高校、佐々木監督の祝福の言葉を見つけました。

「思い描いたもの実現する姿 感動」というタイトルのもとで、紹介されています。

「翔平はドジャースで優勝という夢をかなえた………」 私は翔平から、

「できるかどうかは『過去』に基づいて判断するものではなく、『知識』よりも想像力や強く思い描くことがはるかに大切だと教わった気がする」

Whether you can do it or not shouldn’t be judged based on the “past”. I feel I’ve learned that imagination and envisioning our goals are far more important than “knowledge.


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