Reskilling and originality in the progressing AI era
今年のノーベル賞を報じる新聞のタイトルは、「AI機械学習で物理学賞」とありました。対象者はアメリカのホップフィールド教授とカナダのヒントン教授です。
授賞理由は、「人の脳の仕組みをまねて人工知能(AI)の機械学習の基礎となる手法を開発したため」でした。
ホップフィールド氏は1982年に、脳の構造をヒントに機械学習の原型となる手法を発表し、ヒントン氏は1985年に、AIが深層学習した後に新たな答えを生み出す仕組みを提示したとのこと。
この理論や研究が生成AIの先行例になったと言われます。
It is said that this theory and research became the first example of generating AI.
そして、ほぼ40年後、今まさに生成AIの幕開けであり、私たちは当時とまったく別世界に生きていると言えます。
AIは日々進化発展し続けるため、既存の知識はすぐ陳腐化します。
ですから、リスキリング(再学習)と独創性が必要となります。
では、このような時代に子どもたちは、どのような教育を受けていると思いますか。
文部科学省は、2020年度から小学校でプログラミング教育を必修としています。
その理由として、AI時代、デジタル社会における課題解決力や創造性を育成する必要性があるからです。
AIやプログラミング教育は、まず基礎的な学びから
AI and programming education starts with basic learning first.
小学校では、プログラムの「考え方」を学び、物事を順序立てて解決する力を養うことが目的となります。
例えば、簡単なプログラムを使ってロボットを動かしたり、ゲームを作ったりする活動が行われています。
実際にどのような授業なのか、過日の新聞記事を見てみましょう。
小学生を対象にしたプログラミング体験教室が開かれたというニュースで、学校と企業が協力して開いたもので、タイトルは「ロボに命令試行錯誤」でした。
4~6年の小学生21人がタブレットを操作して、「前に1歩進む、左に90度回転する」などロボットを命令どおりに動かす体験です。
参加した生徒は、「歩かせることは簡単だったが、腕立て伏せのような細かい動きの指示が難しかった」とか、「わからないところは会社の人の言葉で、いい動かし方ができました」などの感想が載っていました。
子どもに必要な創造性と自己評価感
Creativity and self-evaluation necessary for children
AIやプログラミング教育の目標は、第一に創造性の向上です。
自分で何かを作り上げる体験を通じて、新しいアイデアを形にする力が養われるものですよね。
第二は自己評価感の向上です。課題を達成した経験が子どもの自信となり、さらなる挑戦への意欲が引き出されます。
御存じのように、AI技術の急速な発展により、社会はこれまで以上に大きく変わると思われます。
一言で言えば、社会が高度化し専門化するということです。
In a word, it means that society is becoming more advanced and professional.
例えば、チャットGPTなど自然言語処理や画像認識、ロボティクス等の分野でさらに精度が上がるでしょう。
また、専門性の高い医療AIとか法務AIなどが増え、それぞれの業界に特化した解決策を提供するようになると予想されます。
このように日夜発展し続けるAIに、皆さんはどのように対応したらいいと思いますか。
私は、学び続ける姿勢を持つことだと思います。
AIの進化により、私たちの知識やスキルの陳腐化が加速します。ですから、変化の波に乗り遅れないようリスキリング(再学習)や技能向上(アップスキリング)が必要となります。
もう1つは、日ごろから芸術や文化に親しみ、創造性を育てることだと思います。
I think that another point is to nurture creativity by engaging with art and culture in daily life.
何故かというと、AIが得意とする反復的な作業や分析に対して、人間は独創性や感情に根ざした意思決定で差別化できるからです。
例えば、アートやデザイン、コミュニケーション能力を磨くことで、人間の持ち味が十分に発揮されます。
進化するAI時代、私たちは学び続ける姿勢と、創造性を生かす努力を心がけ、子供たちとともに進んでいきたいものです。
【ご連絡】 7月から始めました私のブログも、はや6か月過ぎました。無事年末を迎えることができホッとしております。
今年はこの投稿をもって〆とさせていただき、新年は1月26日(日)から始めさせていただきたいと思います。それではよいお正月をお迎え下さい。