Let a child do what it wants to do!
過日の新聞に載っていた記事によると、
全国の小中学校の不登校生の数は、約30万人とのこと。病気や経済的理由がなく、1年間30日以上欠席すると不登校とよばれる。
今の全国の小中学生の総人数は、923万人なので、その約3%に当たる。年々増える傾向にあり、深刻な問題と言えよう。
The total number of the students in elementary and junior high schools is 9,230,000. And 3% of it, that is about 300,000, is the numbr of truancy students.
小中学生の不登校とは別に、高校生の場合、学力の面で問題がある。例えば、高校生でも英語のabcdを、adcbと間違える生徒がいるのが実情である。
There are some senior high school students who mistake abcd for adcb.
これを聞いて、驚くかもしれないが、私が実際に経験したことである。
また一方、野球の大谷選手のように、高校生のころから目標を定め、20代で早くも世界で活躍する人もいる。
さらに江戸時代には、50歳を過ぎてから日本中を歩いて実測し、外国人も驚く正確な*日本地図を作った人、伊能忠敬のような大器晩成の人もいる。(*=大日本沿海輿地全図)
それぞれ才能が違うし、考え方も成長過程も異なる。
ですから、私たちは、子供は一人一人異なった個性を持っている、ということを心にとどめて、子供の教育を考えていくことが必要と思われる。
We should keep in mind that each child has a different personality.
これまでの学校教育では、知識を教え込むことに重点を置き、画一的な指導に偏っていたという批判があった。
それを踏まえて、できるだけ個に応じた教育を目指して、改善がなされてきている。
つまり、知識よりも学び方を教え、勉強する意欲や関心を持たせる指導に変わってきている。
しかし、それでもまだ学校になじめず、適応できない子供たちが、増えているのが現状である。
現代はAIの時代で、世の中は急激に変化している。求められるものも変わってきている。
自分で考え、自分で課題を見つけ、その答えを探して生きていく。まさに、本当の生きる力が求められている。
Children are required to think for themselves, find their own problems,and look for answers.
学校に通う子供たちが変わり、求められることも変わってきている今、家庭ではどのように子供を育てたらいいのだろうか?
その答えは
本当に好きなことをさせるである。
The answer is to let them do what they really want.
Eスポーツの人気が出始めたころ、それにはまって留年してしまった高校生を、担当したことがあった。彼は今、Eスポーツのプレーヤーとして、立派な職業人として逞しく生きている。
当時、Eスポーツは単なるゲームであり、職業として成り立つなど、あり得ないと思われていた。それが世界大会が開かれたりして、あっという間に、人気を博するスポーツの一つとなった。
At that time, e-sports was thought to be just a game. People never thought
of e-sports as a profession.
これは、ものすごい速さで進む、技術革新のもたらすところである。
技術革新、通信技術、AIなどの進歩による社会変化は著しい。
ある経営関係の本によると、「企業にとっての価値はフォロワーで、すでにSNSのフォロワー数を、新卒採用の選考基準の一つとしている企業も増えている。」とのこと。
このような時代に、子供に向かって「勉強しなさい。」とか、「こうしなさい。」と押し付けることは全くの NG!
時代の変化が激しくて、親でもこれから先のことは読めない時代だと、お分かりであろう。
では、親ができることは何であろうか?
Then, what should parents do?
答えは、子供が興味をもってすることを、じっくり見守ることだけ。
The answer is that parents just watch carefully what their children are doing with interest .
子供が小さいうちから体を動かして、遊んだり手伝ったりする体験をさせること。そして子供が本当に好きなことは何かを見出し、好きな道に進ませること。
親が子供に対してできることはこれだけ。
これが子どもの能力を存分に発揮させる最良の道であり、幸せな道と言えよう。
あの有名なエジソンは、小学校で勉強がうまくいかず学校嫌いとなり、家で好きなものをいじったり、作ったりしていたと言われる。
It is said that the famous Edison didn’t study well in elementary school and hated school, and at home, he tinkered with making what he liked.
そのエジソンが世界の発明王になっているという事実から、私たちは何を学ぶかである。
もし、自分の子が勉強嫌いなら、無理に高校や大学に行かせないで、仕事につかせること。それが本人にとって幸せと言える。
なぜなら、頭脳で社会の役に立つことも、腕で世の中のためになることも、どちらも大切なことだから。
仕事に貴賤がなく、好きな仕事に就くことが、子供の幸せにつながることを、私たち親が悟ることが先決ではなかろうか。
Isn’t it the first thing for us parents to realize that to get a job which a child likes will lead to happiness ?