潜在能力の鍛え方

How to train latent ability.

中村天風氏と林氏との比較

最初に結論を述べますと、脳の使い方について、中村天風氏と林氏の考え方が大変似ていることにびっくりしました。

When I first came to a conclusion, I was surprised that Mr. Nakamura and Mr. Hayasi ‘s way of thinking about how to use of the brain is very similar.

中村天風氏は、ご存じのように大谷翔平が愛読したという「運命を拓く」の著者であり、実業家であり哲学者です。

林氏は脳神経外科医であり、オリンピック選手の指導で顕著な結果を上げた人です。

お二人ともそれぞれ独自の考え方、理論、哲学をお持ちのはずです。

そこで、両者の目標達成のための心構えや脳の活用方法を比べてみたら面白いだろうと思い、次の3点を取り上げてみました。

その要点の1つ 潜在意識について

中村氏は、人間の脳の特質として自分が繰り返し考えることを、現実とみなす性質があると考えています。そのため、否定的な考えを持つと、それが潜在意識に刻まれ、行動や結果に悪影響がでます。

一方で、積極的な考えを持ち続けると、脳がその方向に力を発揮し、行動が前向きになり、結果的に目標達成が近づくといいます。

林氏は、目標達成において「潜在意識の活用」が鍵になると述べています。
Hayashi states that “utilizing the subconscious mind” is the key to achieving goals.

人間の脳の特質として、潜在意識が行動や結果を大きく左右すると考えています。

そして、具体的なイメージを繰り返し脳に送り込むことで、潜在意識がその目標を現実に引き寄せる力を発揮するといいます。

お二人の「繰り返し考える」とか、「イメージを繰り返し脳に送り込む」という言葉が表すように、お二人とも脳への繰り返し動作を強調しています。

つまり、自分の潜在意識に目標を明確に刻み込むことが、一番大事なこととなります。具体的には、目標を紙に書き出したり、視覚化(ビジュアライゼーション)を行ったりする方法を勧めています。

第2の要点は、「言葉の力」が重要視されています。

天風氏は、言葉が思考を形作り、思考が行動を導くと述べています。

Mr. Tenpu explains that words shape thoughts, and thoughts lead to actions.

例えば、「できない」と繰り返し自分に言い聞かせれば、本当にできなくなります。

しかし、「必ずできる」と言葉で自分を励まし続けることで、脳がその言葉を信じ、行動を後押しするようになるというのです。

林氏は、目標に向かう過程では、ポジティブな自己暗示が大きな役割を果たすと考えています。

Mr. Hayashi believes that positive self-suggestion plays a significant role in the process of pursuing goals.

さらに、日常的に自分に語りかける言葉が、脳に強い影響を与えると指摘しています。

「できる」「必ず成功する」といった前向きな言葉を意識的に使うことで、潜在意識がそれを信じ込み、行動力が高まります。

皆さんこれを読んで驚きませんでしたか。

お二人の言葉「必ずできる」とか「必ず成功する」とかは、まるで同じ人が言っていると思われるほど似てますよね。

両者とも、否定的な言葉を避け、ポジティブな言葉を繰り返すことが、成功イメージを深く刻み込むことに効果があると言っています。

第3の要点は、集中力です。

天風氏は「集中力の訓練」の重要性を述べています。

Mr. Tenpu emphasizes the importance of “training concentration.”

目標達成には、心を一点に集中させる力が必要と考えています。

そのため、「呼吸法」や「瞑想」といった、心を整え集中力を高める技術を紹介しています。

林氏は、目標を達成するには、注意力を一つの課題に向ける「集中力」が欠かせないと考えています。

さらに脳を効率的に働かせるためには、心を一点に集中させるトレーニングが必要だと説いています。その一環として、「瞑想」や「深呼吸」といった具体的な方法が紹介されています。

Mr. Hayashi advocates that in order to make the brain work efficiently, it is necessary to train your mind to focus on a single point. As part of this, specific methods such as “meditation” and “deep breathing” are introduced.

今、私は、なんとなくワクワクしながら、この文を書いています。

何故かというと、一流の人は、やはり真実をつかんでいるんだな、と感じたからです。

集中力を得るには、「呼吸」と「瞑想」なんですね!

この2つの訓練を通じて、脳のエネルギーを効率的に活用し、目標を達成する力を高めることが可能となるのですね。

その他として、

天風氏は、「心身一如」という哲学的考えから、健康な身体が積極的な思考を支えると説いています。
規則正しい生活や適度な運動を心がけることで、脳の働きが最適化され、より効果的に目標達成に向かうことができると言っています。

子供のころ親から、規則正しい生活をしなさい、と言われたことを思い出しました。(少しは関係ある?)

林氏は、「習慣化」の重要性を強調しています。小さな成功体験を積み重ね、それを習慣として定着させると効果が上がると言っています。

以上、潜在能力の鍛え方について、お2人の考え方を3点に絞って比べてみました。

その結果、理論や実践方法がほぼ同じだとわかりました。

振り返りますと、中村天風氏は明治生まれ(1876-1968)で、実業家であり哲学者です。

林成之氏(はやし なりゆきし、 1947-)は脳神経外科医であり、最近は「脳の強化書」という本を執筆しています。

この両者は生きている時代、歩んだ道は異なっていても、到達したゴール、真理は同じであると言えます。

お2人の説く理論に従って行動すれば、必ず目標が達成できると確信しました。

I am convinced that if one acts according to the theory proposed by the two people, one can definitely achieve one’s goal.

皆さんはいかがでしたか。


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