文字の力ってあるの?

Do letters have power?

怒り ポイッとなくなる?
名古屋大学 「紙に書き、捨てると抑制」 -新聞記事の見出しですー

文字についての、新しい発見です!

ご覧になった方もおいでかと思いますが、
名古屋大学のチームの実験が英科学誌に発表され、すごいことがわかりました。

人が怒りを感じた際、その状況や感情を紙に書いて捨てると、怒りが抑制されることが分かったというのです。

When people feel anger, writing down the situation or emotions on paper and throwing it away, the anger is suppressed.

少し詳しく言うと、怒りを投影した物体がなくなることで、感情を抑えることができるのです。

川合伸幸教授(認知科学)は、「この手法なら職場や家庭で、簡単に怒りを鎮められる。ぜひ活用してほしい。」と述べている。

私は以前から言葉の持つ力について、関心を持っていました。大学においてこの記事のように、言葉あるいは文字が持つ力について、研究がなされ、

そのうえ、驚くほどの実験結果が出ていることは、うれしい限りです。

文字が力を持っているなど、馬鹿げていると考える人がいるかもしれません。その人のためにも、

実験の内容について、具体的に見てみましょう。

Let’s take a closer look at the content of the experiment.

——-
1.学生50人にあるテーマ(路上喫煙など)について、意見を書いてもらう。

2.その内容について、わざと「大学生が書いた文章とは思えない」など低い評価を伝え、怒りを抱かせた。

3.その度合い「いらだった」「むかむかした」など、怒りを表す5個の形容詞で評価してもらった。(5個の形容詞を用いて6段階評価の、怒り得点)

4.怒りの状況や気持ちについて客観的に紙に書かせ、丸めてごみ箱に捨てさせた。すると、侮辱される前と同程度まで、怒り得点が下がった。
一方、紙を裏返しにするだけで、捨てなかった場合は、得点があまり下がらなかった。シュレッダーで紙を裁断した場合も、捨てたのと同様の効果があった。——–

つまり、怒りの気持ちを紙に書いて捨てる、あるいはシュレッダーで裁断する、という行動によって怒りの気持ちが静まったというのです。

The action of writing down the feeling of anger on a piece of paper and throwing it away or cutting it with a shredder calmed down the feeling of anger.

この実験の意味するところを深く考えてみたいと思います。

「文字によって、目に見えない感情が紙の上に表現された。そして、その紙の上に表現された感情が、紙を捨てることにより、消えた」というのです。

第1点、文字によって感情が紙の上に表現されたということは、文字が目に見えない内面の感情を、外に引き出して形に表したということです。つまり、文字は作り出す力を持っていると言えるのではないでしょうか。

第2点、紙に表現された感情が、その紙を捨てることにより消えたということは、心の中の感情を文字を使って操作できる、ということになります。これは驚くべき発見であると言えます。

文字の力により、怒りという感情がなくなったのです!

この論文が英科学誌に掲載されたことは本当にすごい!

It’s really amazing that this paper was published in British scientific journal!

この新聞記事を読んだ後、ネットで「言葉の力についての記事」を探してみました。ありました。

「ありがとう」と「ばかやろう」の言葉の実験。

この実験をした人が小学生の時の自由研究です。 (CHIA  ライフコーチ 2024年6月10日 00:26 より) 

——この実験の準備として、まったく同じ条件のご飯を二つの瓶に分け、それぞれの瓶に「ありがとう」と「ばかやろう」というラベルを貼ったとのこと。

実験の内容は、その瓶に向かって、毎日毎日、それぞれの言葉を唱えたとのこと。

具体的な言葉は、一つの瓶には
「ありがとう!ありがとう!ありがとう!」
もう一つの瓶には
「ばかやろう!ばかやろう!ばかやろう!」だったとのこと。

その結果は
数日経過すると、「ありがとう」と書かれた瓶のご飯は、白く美しい状態を保ち続けましたが、「ばかやろう」と書かれた瓶のご飯は、徐々に腐り始め、悪臭を放つようになりました。とのこと——

参考資料として、二つの瓶の写真が並べて出ており、比較するとその違いは一目瞭然でした。
「ありがとう」と「ばかやろう」という言葉が与える影響が、これほど違うものかとびっくりしました。

言葉には想像以上の力があるのですね。

実験に使ったご飯にとって、言葉はわからないはずです。そのご飯に対してさえ、ありがとうというプラスの言葉がけによって、好ましい影響が出ており、
ばかやろうというマイナスの言葉がけでは、好ましくない影響が出ているのです。

ましてや、言葉のわかる生きている人間には、もっと大きな影響を与えるに違いありません。

Moreover, words must have a greater impact on people who understand
the language.

文字の力ってあるの?
Do letters have power? 


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