Brain Fatigue
最近、パソコンやスマホを操作する時間が増えてきて、すごく疲労を感じることが多くなってきました。そんな中、たまたま、林成之氏の「勝負脳の鍛え方」を読みました。
林氏は、次のように述べています。
「疲労には体の疲労と脳の疲労があります。このうち体の疲労は、安静にしたり、入浴したり、ぐっすり睡眠を取れば、回復します。
しかし、脳の疲労はそう簡単にはとれません。人間がもっとも疲れを感じるのは脳が疲労したときです。」
People feel the most tired when their brain is fatigued.
さらに、
「疲労すると、脳は様々な言葉で、疲労のサインを送ってくるとのこと。
例えば、
どうも気分が乗らない、何をするのも億劫だ、この競り合いは勝てる気がしない、などの否定的な言葉が頭に浮かぶのは、すべて脳の疲労症状です。」と。
では、脳の疲労とは、どのようにして起きるものなのでしょうか。
皆さんは何が関係していると思いますか。
脳の疲労の原因
著者は、「実は、そこには心が深く関係しています。いろいろなストレスを抱えている、解決しない悩みごとがある、性格が暗くていつも悪い方に考える、技術が上達しないので焦っている、などの状態にある時、脳は疲労を覚えるのです。」と、言っています。
そして、さらに
「でも、幸いにも私たちの脳は、疲労の解除命令を出す機能を持っているのです。その機能部位は、頭部の前頭眼窩野(ぜんとうがんかや)というところにあります。脳の疲労を取り除くためには、この前頭眼窩野の機能を高めることです。」と。
では皆さん、この前頭眼窩野の機能はどのようにして高めたらいいと思いますか?
その答えは次の通りです。
「この場所は、言語に関わる部位に関連していますので、気のおけない友達や家族と話をすることが有効なのです。
ただし、そこで愚痴をこぼしていると余計ストレスになります。
ただリラックスしているだけでは、体の疲労はとれても脳の疲労は取れないのです。ですから、必ず楽しい会話にすることが大切です。」
面白い例を見てみましょう。
前頭眼窩野を刺激して脳の疲労をとる具体例!
Concrete example of relieving brain fatigue by stimulating the orbitofrontal cortex.
シドニー五輪女子マラソンで優勝した高橋尚子選手の、ゴール直後のコメントです。
「楽しい42キロでした。まわりの景色を楽しんで友達の顔を思い浮かべて楽しい会話をしながら走っていました。」
脳の働きを知るとすごいことが起こるみたい。
このように競技中でも好きな友達を思い浮かべながら、架空の楽しい会話をすることで、脳の疲労をとることができるなんて。
スポーツだけでなく、普段の生活においても、疲れにくい方法を知りたいと思いませんか?
脳を疲れにくくするには
How to make the brain less prone to fatigue.
スポーツに限らず、仕事をやり残したり疑問を先送りしたりする人は、常に脳にストレスを抱えた状態になるので、ここ一番で力を発揮できません。
ですから、日常生活において、てきぱきと1日の仕事 や目標を達成する行動パターンを作り、
脳にストレスのかからない生活を心がけることです。
例えば、座り方や歩き方など、疲れない姿勢を意識することも大切です。
いつでも真上に飛び上がれるような姿勢を意識すると、疲れにくくなります。
腰かけた椅子から素早くまっすぐ上に立ち上がるなど、どんな動作をするときもこの感覚を意識すると、脳の疲労が少なくなります。
現代はAIの時代、日常生活ではパソコンによる目の疲れや、脳の疲労がよく話題になります。
脳科学者の専門的な観点からのアドバイスが、少しでも役立てばと思いご紹介いたしました。