トップはまず思うこと

白い花と小さい赤い花

The first thing for the top is to think.

トップはまず思うこと、なかなかうまく簡潔に言っていますね。
誰の言葉と思いますか。

かの有名な松下幸之助さんです。さすが経営の神様と言われた人は違いますね。

トップになった場合、人は何を思うのでしょうか。
What do people think when they become the top?

おそらく、「会社をどのように発展させたら、いいのだろうか」
「どうしたら目標を達成できるだろうか」などでしょうか。

しかし、それよりも前に、トップがやることがあります。

このことについて、とても面白いステキな話があります。

大阪の経営者が集まった、ある講演会で、「ダム式経営(資金がゆとりある健全経営)をするにはどうしたらよいか。」という質問が出ました。

それに対して講師の松下幸之助氏は、「そうですね。まずそうしようと思うことですね。」と答えました。
“First of all, decide to do it.”

すると会場には失笑が広まったと言います。

ところが、ただ一人「そうか、まず思うことなのか。」と深くうなずいた経営者がいたのです。その人の名は、有名な京セラの稲盛和夫社長なのです。(もう2年前に亡くなられましたが)

そうなのです、トップに必要なのは、まず思うことなのです。
“That’s right. The first thing the top needs is to decide.”

なるほど、まず思う、ということが大事なんですね、では、次に何を思ったらいいのでしょうか。

最近のニュースでは、アメリカの大統領選挙や日本の自民党の総裁選挙などが報道されています。

国家や、民間会社、官庁など、その大きさや構成員の数が異なる、いろいろな団体がありますが、そのトップの人たちは何を思うのでしょうか。
What do you think the top people will decide?

特殊な例とは思いますが、江戸幕府を開いた徳川家康は、年貢徴収の心得として、「百姓どもは死なぬよう、生きぬように収納すべし」と、言ったと聞いています。

私はかつて、高校長というトップになったことがあります。
その時、第一に思ったことは、高校の主たる構成員である、生徒たちの目標達成のことでした。

そのために生徒や職員の現状把握、共通理解、具体的な方法などを検討しました。そして職員はもちろん、PTAや同窓会の人たちの協力を得ながら、仕事を進めました。

例えば、PTAからの要望で、東京から講師を呼んで、「ポジティブな考え方について」という、講演会を開いたこともあります。

こうした学校経営を通じて、私自身が学んだことがあります。
それは、

道は、ほぼ通じる、です。

職場には、仕事が速い人、遅い人、あるいは自分の考えにこだわる人など、いろいろなタイプの人がいます。
There are various types of people in the workplace, such as those who work quickly, those who work slow, or people who are particular about their own ideas.

でも、どんな人であれ、こちらが真剣に相手の話に耳を傾け、話していくうちに、次第に気持ちが通じてきます。

中にはお酒の飲めない人もいます。そんな場合にはお菓子を買ってきて、一緒にコーヒーを飲みながら話をするのもいいものです。トップの考えがよく分かってもらえます。

コミュニケーションを通じて、トップの考えや方針を十分に納得した人ほど、仕事に真剣に取り組み、目標達成に向かって行動する人になります。こういう人たちは本当に頼りになりました。

トップはまず思うこと!

とても含蓄のある言葉ですね!
How implicit this sentence is!

赤ピンクの一群れの花 右に黄色い小さい花

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